忍者ブログ

フェンシング世界ベテラン選手権に行ってきました

World Veteran Fencing Championships 参戦記録+諸々

決勝トーナメント(その2)

試合がはじまります。
私はここでひとつミスをしました。

相手を確認せずに試合に臨んでしまいました。
ドイツの選手であることだけは確認しましたが、予選の戦績や順位を確認しませんでした。
漠然と弱いもの同士が戦う「小山」の気分でいました。
実際は60名参加のベスト64トーナメント。予選1位から4位が一回戦シード。予選5位と60位が当たります。予選59位の私の相手は当然、6位の選手です。

試合が開始し、最初の得点が入るまでに50秒程度掛かりました。
クードゥブルです。双方に1点です。
この時、感じました。「こいつ、出てくる時、膝を突ける」と。

膝へのコントルは数ヶ月間、練習してきました。私の師匠が教えて下さるフェンシングは基本的には「先後の先」を取るフェンシングです。
ですが、膝へのコントルは最初からこれをやると決めて、出す技です。(一般論でそうだというのではなく、教えて頂いたやり方がその様なやり方だという意味です。)
「先前の先(対の先)」を取りに行く技です。
教えられて、違和感のあった技ですが国内予選でも、数回使っています。

決まりました。一点目から数秒後です。
2-1でリードです。

で、私の初めてのベテラン選手権はここでほぼ終わります。

直後に前腕への攻撃を矢継ぎ早に決められ、リードされます。それで切れてしまったと言うか、経験の浅さが出てしまいます。まだ試合時間が十分あるにも関わらず、まるで残り10秒のような攻撃を繰り返し、10-5で惨敗です。

60代の日本人選手が声をかけて下さいます。「2分半で10本は取られ過ぎだよ。もっと時間を懸けて楽しまないと。」と。「楽しまないと」を「頭使わないと」に読み替えるとより良く意味が通じます。

PR