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フェンシング世界ベテラン選手権に行ってきました

World Veteran Fencing Championships 参戦記録+諸々

予選プール(その6)

予選最後の試合です。

試合前にオランダさんが声を掛けてきます。
「いくつ勝っている?」
私は憮然として答えます。「zero」

オランダさんは私が2つくらいは勝っていると思っていたようです。
申し訳なさそうに「とにかく頑張れ」みたいなことを言います。

言われなくても・・・・・・

スロバキアの選手が相手です。
開始30秒で不用意に突かれます。
日本で戦ってきた相手より強いとは思いません。
1分後に1本取り返します。
で、そのままタイムアップです。
私も相手も決め手がありません。

プライオリティはまたまた私です。
良いのか悪いのか判りません。
プライオリティはいらない気分でしたが、3連荘です。

30秒程度でクードゥブル((両突き)。
その後、残り10秒を切って相手が仕掛けてきます。
相手の剣身が私のすねを叩きます。
でも剣先は・・・空を斬っています。

私もたまに同じことをやります。
打つ手が無くなって、最後に相手の脚を狙って・・・、肩口にコントル喰らう・・。
でも、今回はそれをやったのは私ではなく対戦相手です。

私は相手の空いている肩口にまっすぐ剣を伸ばします。
世界ベテラン最初の一勝が転がり込んできました。

隣のピストの日本人選手が右手を突き上げてくれています。
オランダさんが「こんぐらぁ」って言って来ます。
ビデオを撮ってくださっていた方が「勝ったとこ、ちゃんと撮ったよ」と微笑んでいます。

「50歳で世界一になる」数年前に設定した目標は遠いままです。
決勝トーナメントに出れるかどうかは微妙です。
でもとにかく勝ちました。
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