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フェンシング世界ベテラン選手権に行ってきました

World Veteran Fencing Championships 参戦記録+諸々

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他人の試合~Team Japan

今回、私は初めての世界ベテラン参加です。
10月1日深夜に現地入りしています。
試合は4日ですので、試合まで現地で丸二日あります。
試合前に、大会へのエントリーと武器検査があります。当然、会場の下見もします。
それと2~3時間程度、練習するつもりでした。ですので2日共、一旦は、会場入りします。でも、一日中、会場に居るつもりはなく観光をするつもりでいました。

元々、他人の試合を見るのは好きではありません。応援に時間を割く気はありませんでした。

さて、10月2日は10時半のシャトルバスで会場に行きます。エントリーを済ませてアリーナに行きます。
50代男子フルーレと50代女子エペが行われています。現地に着いてから初めてお会いした日本の皆さんに挨拶しながら、見るともなく試合を見ていました。本当に最初は「見るともなく」です。

私の隣で今回5回目出場の人が興奮しています。「◯◯さん、勝ったよ。初出場なのに凄いよ。」と。
この方自身の初勝利は、3回目の大会だったそうです。この方は「自分が基準(スタンダード)」です。この方に取って「初出場ー初勝利」はとても凄いことなのです。
いつもならネタにして突っ込むところです。
でも、この日は妙に伝わってきます。
私も◯◯さんが勝ったのが素直に本当に嬉しかったです。

翌日も自分の練習をしつつ、応援をします。
息子のハンドボールの試合以外で声を出して誰かを応援したのは何年ぶりか覚えていません。
気持ちのいい時間でした。

私の試合はご無理を言って、50代エペの選手にビデオを撮って頂きました。
今回の代表になるまで口を利いたことのない方です。ビデオを見ると、私を応援してくださる声が途切れることなく入っていました。泣きそうになるくらいうれしかったです。

Team Japan:毎年参加されている方には毎年のルーティーンかもしれません。でも私には特別な時間でした。





予選プール(その6)

予選最後の試合です。

試合前にオランダさんが声を掛けてきます。
「いくつ勝っている?」
私は憮然として答えます。「zero」

オランダさんは私が2つくらいは勝っていると思っていたようです。
申し訳なさそうに「とにかく頑張れ」みたいなことを言います。

言われなくても・・・・・・

スロバキアの選手が相手です。
開始30秒で不用意に突かれます。
日本で戦ってきた相手より強いとは思いません。
1分後に1本取り返します。
で、そのままタイムアップです。
私も相手も決め手がありません。

プライオリティはまたまた私です。
良いのか悪いのか判りません。
プライオリティはいらない気分でしたが、3連荘です。

30秒程度でクードゥブル((両突き)。
その後、残り10秒を切って相手が仕掛けてきます。
相手の剣身が私のすねを叩きます。
でも剣先は・・・空を斬っています。

私もたまに同じことをやります。
打つ手が無くなって、最後に相手の脚を狙って・・・、肩口にコントル喰らう・・。
でも、今回はそれをやったのは私ではなく対戦相手です。

私は相手の空いている肩口にまっすぐ剣を伸ばします。
世界ベテラン最初の一勝が転がり込んできました。

隣のピストの日本人選手が右手を突き上げてくれています。
オランダさんが「こんぐらぁ」って言って来ます。
ビデオを撮ってくださっていた方が「勝ったとこ、ちゃんと撮ったよ」と微笑んでいます。

「50歳で世界一になる」数年前に設定した目標は遠いままです。
決勝トーナメントに出れるかどうかは微妙です。
でもとにかく勝ちました。

予選プール(その5)

いよいよ後が無くなってきます。
次はポーランドの選手です。

まず、私の剣が上向きに湾曲していると主審にアピールしてきます。
主審は私の剣を手で曲げるしぐさをしますが、まあどうでもいいって感じです。
実際、ポーランド野郎の剣のほうが下向きに湾曲しています。

先にも書きましたが、このポーランド選手は腹が出ています。
負けたくありません。

2分10秒の間、お互いに点が入りません。思いがけず残り50秒でフリッキングを決められてしまします。
私は主審に私のポイント(剣先のことです。日本ではポイントと言いますが英語圏ではTipと呼ぶこともあります。)の確認を要求します。
問題なく反応しました。

5-1で負けます。残りの50秒間は切れてしまいました。最悪です。

次にこの選手と対戦することがあったら必ず冷静にボコリます。
今回は完敗です。自分に負けた気分です。


 

        
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